浮かび上がる、沈み込む。

人生的にも感情的にも浮き沈みが激しいです。どちらかというと、溺れてると言った方が正しい。

スキンピッキング。

 スキンピッキング。皮膚むしり症、あるい強迫性皮膚摘み取り症とも言う。

 これが本当になかなかやめられない。ダメだとわかっていても無意識にやってしまう。

 私の場合は主に耳の中と頭皮をむしる。最初はちょっとしたできものや小さな傷だったのに、かさぶたが気になって剥いでいるうちにどんどん悪化していってやめられなくなった。その部位は常にガサガサと乾燥し、ガビガビにかたくなっている。頭皮なんかは触るとそこだけボコボコと隆起している。美容室に行くときは恥ずかしくてたまらない。いつもいつもやめなくてはと思うのだけど、やめられないまま1年が過ぎた。
 唇の皮膚や指のささくれも子どもの頃からよくめくっていたけれど、こっちは保湿さえ心がければなんとか防げる。乾燥していない状態の正常な皮膚は爪が引っかからないので剥がしにくい。逆に言えば、正常でない皮膚はとても爪が引っかかりやすい。そして繰り返されるスキンピッキングの悪循環。


 思えば、子どもの頃からむしれそうな皮膚はむしっていた。
 かさぶたは基本的に剥がす。剥がさないと気が済まない。剥がさない方が傷が綺麗に治るとわかっていても。
 靴擦れしてできた水ぶくれは、表面の皮膚を切ったり破ったり、もしくは針を刺して穴を開けたりして水を出して、浮いた皮を剥いていた。
 小学校6年間のうち4〜5年もの間、謎の頭皮湿疹*1に悩まされたけど、そのときも無心で頭皮をむしっていた。後頭部の広い範囲に及んでいたので、上手くむしると、フケとかさぶたの中間みたいな皮膚が大きく繋がって剥けた。剥けると、邪魔なものが取り払われた感じがしてスッキリした。(ちなみに、この頭皮湿疹は何もしていないのにいつのまにか治った。)
 高校生の頃、おそらくホルモンバランスの変化と家庭のストレスで顔がニキビだらけになったときも、ニキビを潰すのをやめられなかった。そのせいで今でも肌にうっすらと陥没痕が残っている。ものすごく目立つという訳ではないけれど、コンプレックスのひとつだ。
 手指の爪の横のかたいささくれが気になって剥いたら血が出て、数日後に膿んだこともあった。ささくれを剥いて血が出ても、いつもなら放っておけば治るのにそのときはなぜか痛みがあって、おかしいなと思ってよくよく見てみたら、新しく出来た正常な皮膚の下で化膿していた。自己手術ーー患部の皮膚に針で穴を開けて、ニキビを潰す要領でギュッと押して痛みに耐えながら膿をしぼり出し、マキロン漬けにーーしたら2、3日で治ったけれど。


 ひどく些細なことにストレスを感じてしまう自分は、ただ生きてるだけであらゆることがストレスになって溜め込んでしまうし、それを上手く発散できない。スキンピッキングは、そんな私の唯一のストレス発散法になってしまっている。ストレスと引き換えに綺麗な皮膚が失われるのが難点だけど。
 やめたい、というよりは、やめなきゃいけない、と思う。でもきっと、そう思っているうちはやめられないんだろう。

*1:病院では脂漏性湿疹と診断された。薬を服用しても良くならなかったけど。